野鳥と俳句

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■ 千年余の昔、都の建設のために、木が切られ、森林破壊の原点と言われる程、山が荒れた。

■ 万葉集に、当時の、忙しい様が記されている。

「…………近江の国の 衣手の 田上山の 真木さく 桧のつまでを もののふの」

「八十宇治川に 玉藻なす 浮かべ流せれ そを取ると 騒ぐ御民も」

「家忘れ 身もたな知らず 鴨じもの 水に浮き居て 我が作る」

「……泉の川に持ち越せる 真木のつまでを 百足らず 筏に作り のぼすらむ……」

■ 「泉の川」は、現在の、木津川とのこと。

■ 「桧のつまでを」、「真木のつまでを」とあり、・・・

■ つまり、原木のままでなく、(筏に組み易くする為、両接触面を)荒削りにしたようだ。

■ 昔、・・・

■ 奈良・藤原京の、建設のため、

■ 滋賀県南部の、田上山の桧を切りだし、

■ (巨椋池に貯え)、筏にして、木津川をさかのぼった。

■ 巨椋池は、干拓されて、現在、探鳥地のひとつとして、馴染みがあろう。

■ 「家忘れ」とか「我が作る」など、

■ 又、わざわざ、歌にする程、

■ (実作業をした人はともかく、この歌を作った人は)

■ ビッグプロジェクトに、こころ熱き思いを抱いたようだが、

■ 藤原京の遷都は、六九四年十二月六日、

■ 平城京への遷都は、七一0年三月十日で、

■ その間、わずか十六年だった。

■ 遠い遠い、昔の話だが、・・・

■ 山は、現在も、元に戻ってない。

■ ・・・、自然に関心を持つべし。


■ 最近は、読書することが少なくなって、本棚の、どこに本があるのかが分からなくなってきた。

■ 読書しているときは、本を探すときも、戻すときも、置き場所を一応考える。

■ しかし、読書から離れると、ただ適当に積み上げておくことになる。


■ 次の本に、明治神宮の森について書かれている。

井原俊一著、「日本の美林」、岩波新書、516

■ もうひとつ、何だったか、読み返したい本があったが、題名も思い出せない。

■ ・・・、今回は、まあ、いいか、・・・。


■ 今月は、「緑懇会」、で、草津からバスで、一丈野国有林に行った。

■ 1000年の昔、藤原京建設のとき、この地域の木を伐り使用した。

■ その為、山は荒れ、淀川の洪水の原因ともなった。

■ 環境破壊の原点的場所だ。

■ 淀川治水に関連して、明治に、緑地化が始まった。

■ 砂防ダムも作られた。

■ そんな場所だ。

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■ 万葉集にも、藤原京建設当時の歌があり、巨椋池で材木を筏に組む様が歌われている。

■ 木津川を通り運ばれた、「木津」、とは文字通り、木の港だ。

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■ 「緑懇会」、に参加し、・・・

■ 大阪近辺の緑を訪ねて、10年近くなる。

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■ 今日の場所では、トビが5羽、ホオジロが4羽、見やすい場所にいた。

■ カケスの声も何度か聞こえた。


■ 「緑懇会」、という活動がある。

■ 参加は自由。

■ 集合場所にゆけばよい。

■ 平成19年度(2007)の緑懇会年間計画の基本テーマは、・・・

変わりゆく里山や社寺林の現場を訪ね、森と人の関係「森林文化」の在り方を考える

■ 年により多少の変化はあるが、考え方は変わらない。

■ ずっと続いている。

■ 10年近く、ほとんど、毎月参加した。

■ あちこちに行った。

■ 来年の予定表も、そろそろ出来る頃だ。

■ 先日、探鳥の若い人に、大阪市の緑を google map の航空写真で見たことがあるか、と言われた。

■ 大阪に緑は少ない。

■ 例えば、百人一首に、・・・

難波がたみじかきあしのふしのまもあはでこの世を過ぐしてよとや   伊勢

■ こんな歌もあるように、大阪は元々は海で、葦原があり、・・・

■ 淀川や大和川などで運ばれた土砂により次第に土地となったところのようだ。

■ この時代の海岸線はここだった、という正確な資料は、今、手元にないが、・・・

■ 海岸線からかなり遠い場所で、・・・

ヤマモモがあるから、海岸線は近かった

■ そんな説明も、何度か受けたこともある。

■ 植物の状態から、過去の土地の様子を推定できることがある。

■ また、以前は、ここが船着場だった、等々、・・・

■ とにかく、大阪は、大地、ということではない。

■ そんな場所で森林は形成されにくい。

■ 日常生活で、森林の恩恵も受けにくい場所に住んでいると、・・・

■ 木を植える発想はなかなか育ちにくいかもしれない。

■ どうなんだろう、・・・

■ 植物など、もっと自然の生み出すものから、人が何かを得られるような環境にしていったら、と思う。

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