野鳥と俳句

  野鳥とホームページ

遊水

空に星があるように

 

戻る | ホーム | 上へ | 進む


YouTube - 荒木一郎 空に星があるように

■ 与謝野蕪村との関係から、音楽の歌詞について触れたが、その辺りの話はちょっと横に置いておこう。

■ 荒木一郎の、・・・

そらに ほしが あるように

はまべに すなが あるように 

ボクの こころに たった ひとつの

ちいさな ゆめが ありました

■ こんな歌詞を読むと、「生意気だ」、という姿を思い浮かべるよりも、・・・

■ 何か、優しさのようなものを感じる。

■ 当時の社会は、それが分からず、表面的なもので評価されたのかもしれない。

■ しかし、まあ、そんなことを今更言ってもしょうがない。

■ ・・・

■ ところで、・・・

■ 千葉県の内房の姉崎という所に、「別荘下」というバスの停留所があった。

■ 今もあるかどうかは、インターネットで調べたらすぐ分かるだろう。

■ この停留所ができた当時、おそらく、そのすぐ近くに渚があり、裸足で駆けてゆくこともあったろう。

■ そして、「上」の別荘のテラスからの風景は、例えば、夕日の沈む頃など、心静かになれるものだったと考えられる。

■ このバス停の名は、特に考えて付けられたものではないにしても、・・・

■ 当時の状況が、「別荘下」という言葉の中に残っている。

■ 言葉は単なる記号でないことがこのことからも分かる。

■ 人が意識して思いを込めた言葉でなかったかもしれない。

■ しかし、「ことば」とはそういうものなのだ。

■ ・・・

■ 荒木一郎の歌詞をとりあげた。

そらに ほしが あるように

はまべに すなが あるように

■ 彼は、この歌詞の中に、つまり、「ことば」に、「こころ」を込めた。

■ ところが、図らずも、彼は、その当時の(自然)環境をも、「ことば」の中に込めたのだ。

■ 単に歌詞だけをとりあげれば、つまらん、といえば、つまらん歌詞だけど、・・・

■ ひところ流行った「反戦」とか、今直面している自然環境破壊問題を叫ぶようなものでない。

■ 詩としては月並みで陳腐なものだ。

■ それだけに、かえって、自然に、言葉の中に残されたということだろう。

■ 彼がこの歌詞を作ったことで記録された。

■ 平成19年(西暦2007年)の今、こうした歌詞の歌は作られないだろう。

■ 日本人の1/3は都市で生活しているそうな。

■ そうした環境の中で生活しているとき、人々の心の中には、満天の星空など存在しない。

ほしの ひかりが すてきな よぞらの シャンデリアさ

■ ・・・、何、それって何、といったものだろう。

■ 今、都会の空に星もなれけば、浜辺もない。

そらに ほしが あるように

はまべに すなが あるように

■ こうした歌ができるはずもない。

■ つまり、こうした、「こころ」、がなくなってしまったのだ。

ボクの こころに たった ひとつの

ちいさな ゆめが ありました

■ こんなアホくさいこと、作り事の世界の、台詞であっても言えない。

■ そんな、夢のない世になったということか。

inserted by FC2 system