■ 2011-03-18
■ さて、奥の細道の文章を見てみよう。
面八句を書きて庵の柱に懸け置き
弥生も末の七日・・・
■ もうひとつ。
むつましきかぎりは宵よりつどひて
舟に乗りて送る
■ これらはよく似た時間的に飛躍した文章になっている。
■ どちらも同じ二日に渡って、異なる時間のものを接続して書いている。
■ 「宵よりつどひて」は三月二十六日のことで、翌三月二十七日に「舟に乗りて送る」
■ 「弥生も末の七日」は、もちろん三月二十七日で、「面八句を」掛けたのは前日の三月二十六日のことになる。
■ だから、時の流れに従って文章を並べ替えてみるとよく分かる。
むつましきかぎりは宵よりつどひて、(別れの句会をして、その結果の)
面八句を書きて庵の柱に懸け置き
弥生も末の七日・・・
舟に乗りて送る
■ 奥の細道の文章のひとつの特徴というか、松尾芭蕉の文章の書き癖が誤解を招く要因だが、・・・
■ 話し言葉のように、繰り返して記述しているので、このように並べ替えて読み直すとすっきりする。