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■ 2011-11-24
片目のジャック・モナリザの微笑
■ 以前、気紛れに、DVDを買って見たとき、「片目のジャック」について書いた。
片目のジャック
「片目のジャック」をもう一度
背景にモナリザ
チャールズ・ナイダー
■ それから、こんな感じで何度か追加したが、・・・
■ 少し、まとめてみたくなった。
■ 内容としては、繰り返すことになる。
■ さて、・・・
■ 映画「・片目のジャック」、の原題は、「ONE EYED JACKS」、だった。
■ 日本語の場合複数形で表現する習慣がないので、題名からだけでは、明確に分からないのだけれど、・・・
■ 英語を使う人には、イメージとして、はっきり分かったことだろう。
■ また、普段に使っている「言語」の違いのほかに、・・・
■ 生活の違い、普通の遊びのひとつとして、ポーカーをしたり、・・・
■ 西部劇に馴染があるか、というか、そんな歴史的背景など、・・・
■ 文化の違い、というか日常生活における「常識的」な知識というか、説明しなくても分かることが分からないと、・・・
■ この題のもつ意味が、すっと、自然に頭にはいってこないかもしれない。
■ それは、私だけのことだったかもしれないけれど、・・・
■ 最初、映画を見たとき、なぜこんな題にしたのだろうか、と疑問だった。
■ 原題は、JACKS、と複数形の「S」がついている。
■ 原題を見て分かったが、先ず、二つあるということだった。
■ ジャックは、トランプのジャックで、二枚ある。
■ 「ハート」のジャックと、「スペード」のジャックだ。
■ このことについても、・・・
■ それまで、そういう風に、意識してトランプをみたことがなかった。
■ 二枚のジャックとは、どれと、どれだったか、トランプで確認するまで、知らなかった。
■ ジャックはもちろん、男、しかも、若い男の意味になる。
■ トランプの歴史は長いので、・・・
■ heart
Hearts -
Wikipedia, the free encyclopedia
■ spade
Playing card - Wikipedia, the free encyclopedia
■ トランプ
- Wikipedia
■ 参考としてあげたが、これらについては、あるいは、これ意外にも、ゆっくり、見てみるといいと思う。
■ 「片目のジャック」という映画の中で「片目のジャック」は二面性あるいは裏面と言う意味で、幾つか使われていると思われるが、・・・
■ 「ハート」と「スペード」は、・・・
■ ハートが恋なら、スペードは復讐、といったことか。
■ そうした二面性をもつジャック、即ち、若い男、しかも、ならず者の話だ。
■ と、以前、書いた。
■ 単純に、善悪、という図式ではなく、・・・
■ やや、複雑な意識というか、単純でない面のある性格をもった主人公として描いている。
■ 銀行強盗をした二人の男が、・・・
■ 追いつめられて、片方が馬を用意しようということになる。
■ ここで、主人公はズルをするのだけれど、・・・
■ 馬を調達に行った男の方は、自分だけ逃げてしまい、残された方は監獄に入れられる。
■ そして何年かの後、昔の裏切り者を捜しあてる。
■ 町の保安官になっていた。
■ その妻の連れ子の娘と恋をするという筋になっている。
■ 今は、家庭をもち、安定した社会的地位を得た男。
■ 以前、次のように書いた。
You're a one eyed Jack around here, Dad
I've seen the other side of your face.
■ 「Dad」は、昔の銀行強盗仲間で主人公を裏切った男だ。
■ 今では保安官になっている。
■ 主人公は言う。
「俺はお前のもうひとつの顔を知っている」
■ そういうことだ。
■ 過去を知る男を排除しようとする。
■ 筋として都合よく、酔っ払い相手の殺人が起こる。
■ このときの撃ち合いの、酒場の壁に、ハートのエースを指に挟んだモナリザの絵が掛っていた。
■ 駈けつけた保安官は、地位を利用し、罠にはめて、鞭打ちにし、拳銃を使えないように右手の甲を砕いて、追い出す。
■ 仲間に助けられて、回復したが、・・・
■ 他の者は仲間割れし、助けた男を殺し、強盗を働く。
■ その濡れ衣を着せられて、また、捕えられる。
■ そんな感じだが、筋を細かく説明してもしょうがないかもしれない。
■ 植草甚一は、・・・
あるとき絶対的な自信で本屋にすすめたのがチャールス・ネイダーの「拳銃王の死」という本だったけれど、
さっぱり評判にならなかった。
けれど、マーロン・ブランドがこの原作に惚れこんで「片目のジャック」にしたんで、やっと気持がスーッとした。
■ こんなことを書いている。
■ そして、また、・・・
どうして西部劇ファンは映画やテレビには夢中になるけれど、
その材料を提供している西部使用説を読むのが好きにならないのだろう。
■ ・・・、と、書いている。
■ この「拳銃王の死」が、訳本として現在、手に入るかどうか知らないが、・・・
■ 原題は、・・・
"The Authentic Death of Hendry Jones” Charles Neider.
■ ・・・だ。
■ どのように映画化されていて、植草甚一の気持が、スーとしたかどうかが分かるかもしれない。
■ そんな気がする。
■ 機会があれば、読んでみようかと思う。日本語の方で、・・・
■ 小説と映画の違いは、まあ、いい。
■ 映画としてヒットさせようとする商業主義のため、・・・
■ 編集後には、主演・監督のマーロン・ブランドが作品として描きたかったもの、・・・
■ 小説を読んで感動したこと、意図したことが不完全なものになったのかもしれない。
■ それでも、単なる復讐劇でなく、主人公を通して、すぐカッとなる、若い男や、社会が描かれていると思われる。
■ カッとなる意識の奥底に潜んでいるものが、ある意味で「ハート」なのだろう。
■ 正義などというものではない。
■ それは、許せる、許せない、そういう意識、憤りだ。
■ マーロン・ブランドの演技の心理描写はうまい。
■ 許せないことに、カッとなり、力で対処しようとする。
■ それは、個々人に向けられるが、社会に対する許せないことでもある。
■ そして、殴ったり、撃ち殺したりする。
■ そういう解決方法しか知らない。
■ 結局、状況的に、自分を抹殺しようとする裏切り者を撃ち殺してしまうのだが、・・・
■ 本当は、復讐より「愛」に目覚め、新たな人生の道に踏み出そうとしたということか。
■ 何人も射殺し、それで明るい未来があるとも思えない。
■ モナリザの微笑は、そういう意味かもしれない。
■ 仮に、ノーカット版が存在するならば、見てみたい気がする。