■ 2011-12-13
■ 小沢昭一著「裏みちの花」に、こんなことを書いている。
・・・どれもこれも私の好きな名言名句であります。
このなかで、しかとその言葉の出典を心得ておりますのは、<秘すれば花>
・・・しかしいま、手元の辞書を引いても、この使われ方の「花」の意味は、も一つはっきりしません。
そこで思い切って、あまりオクブカクなく言い切ってしまいまして---
「花」は<妙味ありてよし>というような意味ででいかがでしょう。
■ まあ、それなりに考えてのことだろう。
■ 小沢昭一さんもいい人だな、と感じさせる。
■ 世阿弥著、「風姿花伝」には、・・・
花と、面白きと、珍しきと、これ三つは、同じ心なり。
■ ・・・、こういうことだ。
■ そして、・・・
この條々、心ざしの芸人より外は、一見も許すべからず
■ まあ、要するに、隠しておきなさい、ということで、・・・
■ 「珍しく」なければ、そしてまた、「面白く」なければ、「花」ではない。
■ いつでも、どこでも、誰でも見られれば、「珍しく」も、「面白く」もない、ただのモノで、「花」ではなくなる。
■ だから、もったいつけて、隠しときや、という感じ。
秘すれば花、やで、・・・
■ 世阿弥というのもケチな根性だ。
■ たいしたことはない、ということになる。